第54回《フランス・ハルスとオランダ絵画》の様子は、下記プロトマニアのHPからどうぞ。参加者Kさんの川村記念美術館での「マーク・ロスコ」体験の発表もありましたよ! → コチラからどうぞ
次回の第55回は現在、東京都美術館で開催中の展覧会が話題となっているムンクをとりあげます。
ムンクと言えば誰でもすぐに思い浮かべるのが『叫び』ですね!モナ・リザと並んで世界でも最も知られている絵画のひとつです!確かにあの口をまるく開けて両手を耳でおおっている人の姿は、一度見たら忘れられないインパクトですね。
ところで、あの《叫び》は版画を除いても4枚あることをご存知でしたか?
そしてそのうちの2枚は盗難にあったことがあります。それもオスロ国立美術館とオスロ市立ムンク美術館から・・・あんなに有名な絵なのだからセキュリティは万全なはずなのに、よく盗まれるなあと思いますが、モナ・リザも盗難に遭っていますから、有名税のようなものかも知れませんね。
それはさておき、ムンクの代表作が《叫び》であることに間違いはないのですが、これが意外に問題です。《叫び》があまりに有名すぎて、一般にはムンク=《叫び》の画家で話が終わって、80歳まで生きた長い画業の中でムンクが到達した様々な絵画上の展開に目が向かいないという傾向があります。
そんな状況に一石を投じるということで、私が長い間協力関係にあったパリのピナコテーク美術館では、2010年に《エドヴァルド・ムンクあるいはアンチ『叫び』》というあえて『叫び』を展示しないムンクの展覧会が開催されたこともあります。
次回の講座では、4点ある『叫び』の比較鑑賞から始めて、その後ムンク芸術の多様性に迫りたいと思います。
展覧会概要
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